北山アゲハ

忘れないために、忘れるために、振り返る

another13

モンゴル800の20周年ライブでテンションをあげて、なぜか毎年登りに行きたくなる東京御岳へ。

今回もロッキーボルダー
登りたいのは前回敗退した『はるか』

前回のメモを見て思い出し、上部まですぐにたどり着く。

そして結局持てない左カチ。
外傾した左カチの保持感があまりなく、信じて立ち上がりきることが難しい。

堆積岩の岩質にも慣れておらず、フリクションの境目が分からない。
急にすっぽ抜けて、落ちることを繰り返す。

今回も登れないか。

アゲハが登れなさすぎて、登れないことを何とも思わなくなってしまっている。
悔しさが消えている。

でもこれはアゲハではない。
わざわざ東京まで来たのに?
再び気持ちを立て直して岩に取り付く。

やはり左カチが持てない。
このまま立ち上がったら左手が抜けると感じてリップから目線を落とすと、目の前に誰も使っていないが何とか使えそうなホールドを発見。
チョーク跡も何もないが、アゲハのホールドより数倍大きい。

瞬間的に右手をそのホールドに寄せる。

持てる。

そのまま右手を頼りに左手をリップに出して完登。

よく見るムーブとは違うが、現場処理的に登ることができて嬉しい。

オブザベで読みきって登るクライミングスタイルも好きだが、登っている時に身体が勝手に反応して登る現場処理的なクライミングスタイルがさらに好き。
まあ、単にオブザベが苦手なだけではあるのだが。

今までの経験を身体と頭が瞬時に反応して引き出してくる感覚が好き。

そして一つ目標を達成するとスイッチが切れてしまう癖が出る。
オプティミスト』や『鵜』を触って終了。

東京でエネルギーを充電して、関西に戻る。