北山アゲハ

忘れないために、忘れるために、振り返る

day1

2016/10/16


ようやくday1に辿りついた。


「アゲハに登りたい。」

一度口に出すと気持ちを抑えられず、一人で北山公園に。

気温低い方がいい、それぐらいの認識で気温の低いだろう朝早くにアゲハにたどり着く。


10月の北山公園はとにかく暑い。登山慣れしているが甲陽園の駅から歩いてアゲハに着いたときには完全に汗ばんでいた。


靴はコンペで愛用しているスティックスと、何となく岩に向いている靴のイメージであるミウラーウーマンを持参。


スタートの体勢を取ろうと試行錯誤するも、右足から乗せるのか左足から乗せるのかが分からない。どちらにしても身体がピクリとも持ち上がらない。


スタートの左手のホールディングも分からない。

右手の親指の位置も定まらない。

左足の位置は真ん中辺りなのか左の粒か。

右足の位置は手前か少し奥か。


何も分からない。離陸もできない。


そそくさと帰ることにした。


普通ならこれで嫌になりそうなものなのに、全くそんな感情は湧いてこなかった。


絶望はしているけど、へこむとかではない。「やっぱり難しい。でもやったろう。」と楽しい気持ちで山を降りた。