北山アゲハ

忘れないために、忘れるために、振り返る

day57

2020/2/11

テーピングを巻いても何とかトライできると分かり、祝日を利用して中3日で北山公園に。

PLの塔がくっきり見えるほどの良いコンディションではないが、悪くはない。
4日前のダメージが指皮に残っているがテーピングを巻いてトライすればいけるだろう。人差し指に2周巻く。
中指にも巻いてしまうと下部が安定しないため、中指はテーピングなしでトライする。

2トライ、3トライと左手リップ出しで届かずに落ちる。
4トライ目。いつものように大きく2回息を吐いて取り付く。
淀みなく下部をこなすと、左カチを保持。
さらに身体を引き上げようと、全力で左手に力をこめる。
右スメアで身体をあげようとした瞬間に、急に左手の保持感がなくなって落下。
落下しながらも左手を見る。
マットに落ちたときには中指の腹から血が出始めていた。

中指もテーピングをしていたら。
どんなに悔やんでも傷が塞がることはない。
それでも悔しさと悲しさのあまり、両手と額をアゲハの岩につけて立ち尽くす。

登れると信じていたのに。
人差し指は少しずつ治ってきていたのに。

中指が治るのはいつになるのか。
流石に毎週登っていたダメージの蓄積は多かったようだ。
指にも心にも穴があく。

いつまでこれを繰り返すのか。終わりはあるのだろうか。そう考えながら岩に着いた自分の血をブラッシングする。

今年ももうダメかもしれない。
そんな時にインスタで「ガンバ」と言ってくれる伊藤さんの一言に励まされる。こんなところで立ち止まるわけにはいかない。